思い出の収納
「紙の写真をデータ化して、1冊のフォトブックにまとめたい」
今や自宅を整理する際の厄介者に成り下がってしまった何冊ものアルバムは、特に今の時代を生きる家族にとっては無縁にも近い存在かもしれません。平成以前はアルバムをオンライン上で存在させるという発想自体が、ほぼほぼありませんでしたが、社会の変化とともに思い出の保管方法も変わりつつあります。
とはいえ、もちろん紙の良さはあるし、データの便利さもあります。
紙には、紙の厚さや素材、手触りや経年による味わいの変化など物理的な要素が温度を帯びて伝わり、大いに感情に訴えることができます。
一方でデータは、物理的な空間を使用せず実物に依存しません。その上、寸法の拡大縮小も複製も容易です。
つまり変幻自在に情報を扱うことができるのです。
制作の過程
今回は、お子様2人分のご依頼で、ご自宅にある複数のアルバムの中から抜粋した写真をまとめて、それぞれ1冊の本（フォトブック）にするミッションでした。
まずは、紙の写真をスキャンし、それをデータとして取り込みます。
そしてそれを歳ごとに分類して配置、ページのレイアウトの詳細を調整しながらデザインをします。
そして、表紙背表紙背幅には、今回のために自分で描いた絵を当てます。今回は表紙用に2枚のグラフィックアートを作成しました。
[Creative Information]
Type: Photo Book
Medium: Book (A4 / case binding / saddle stitching / matte coated paper 110kg)
Client: Indivisual
Date: August, 2023